飲食店喫煙緩和?!食べ歩き好き飲食店店長が考えてみる。

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飲食店店長の堕くま。です。

本日『飲食店喫煙、当初案を大幅緩和…受動喫煙対策』という記事を見て、

飲食店喫煙について

飲食店店長として、また一お酒愛好家として思うところを記しておきます。

ちなみに、

非喫煙者ではありますが、嫌煙家ではありません。

大学時代にバイトの付き合い、飲み会のかっこつけ?で吸ったりしていましたが、

お上のお達しで値段が上がったことと、ある時ひと月でひと箱なくならなかったことで

「別に吸わなくて良い人じゃない?」

とあっさり辞めました。

正直、

お店側も、お客様側も、すべて自己責任で選びなよ!と元も子もない考えです。

こんなこと言うと、

「社会的に」「公共的に」

と言われますが、あくまでも飲食店内でのことと考えます。

・お客様側

サービス業に関わっているとこの、『お客様』という言い回し以外どうもしっくりこなくなりますね←

先ほどの『公共の場』という意味において、確かにどんな人でも行くことできるという意味で公共性はありますが、基本的に飲食店は行くも行かないも選べますので、いやなら行かなければということ。

お客様が選びやすいように『喫煙』『分煙』『禁煙』と店頭に明示するようにすれば良いかな、と思います。

でも仕事やお付き合いなど自分に選択権のない場合もありますよね。

そうなると確かに難しい部分があるのはわかります。

これは交渉の余地があるならできるだけ交渉してみる。

難しい場合ももちろんあると思います、が、連日連夜仕事がらみで選択権でないというわけでもないでしょうし、たまの付き合いくらい…ダメ?

2017年3月の厚生労働省発表の『受動喫煙防止対策の強化について(基本的な考え方の案)』を基にすると、

“焦点の飲食店は、30平方メートル以下のバーなどに限って例外として喫煙を認めるが、レストランや居酒屋などは屋内禁煙(喫煙専用室の設置可)とする。”

とありますので、このままであれば、非喫煙者としては「まぁありかな」です。

緩和案までくると、業界圧力かな?とかごにょごにょ…

また、日本の昔ながらの居酒屋や、シガーバーなど嗜好品とは言え、『文化』としてそのまま残っても良いんじゃないかなと思う点や、

お酒や料理の『香り』や『味』を楽しむ場として、やはり煙草の煙は邪魔!と思う点もあり、

お客様側で自分が考えると、その日の『飲食』の場をいかに楽しむかという点において選べなくなるのは寂しい気もします。

煙のニオイだけで言えば、例えば、焼肉屋さん行ってもニオイが付きますよね。

喫煙可能店は強力な吸気ダクトを各席に着けるとか←

健康面はそりゃ良くはないでしょう。ご存知の通り受動喫煙は他の人に影響を与えますので。

ただほんの数時間の受動喫煙で病気になるくらいであれば、喫煙者、ましてやヘビースモーカーの方はあっさり…(略)

人生80年とみて、そこまで大きな影響がありますかね。公共の場、ましてや飲食店での受動喫煙より、喫煙者の方と毎日一緒に生活するほうが危険性が高い気がしますがいかがでしょう。

 ・お店側

実際やっていて感じたのは、

  • 売上
  • スタッフへの影響

くらいですかね。

そもそも世の中の流れで、施設やビルなどに入っているお店は、ほとんど店内禁煙ではないでしょうか。

喫煙室、喫煙所をご利用くださいパターン。

売り上げについては、横浜の飲食店で働いたこともありますが、煙草うんぬんで売り上げが厳しくなるとは思いません。

お店自体の魅力、ブランディングの方が重要、というかそれができていれば、ほぼ影響ないでしょう。

(参考:横浜市 健康増進法25条『受動喫煙防止対策について』)

お店の方向性として、喫煙に対する考え方が伝えられていれば、はっきり言って全く問題ないです。

例えば、ワインや日本酒など香りや味を大事にするお店こそ、そういうことを意思表示、明示しています。そういうお店には必ずファンがいます。

お店のブランディングを考え、方向性が出せれば、あとはそれに従って『喫煙』『分煙』『禁煙』を選べば良いと思います。

スタッフへの影響は、サービス業全般に言える永遠の課題、人材確保の面においてです。

若い世代こそ、喫煙者は確実に減っています。

そりゃそうですよね。

自分が学生の頃は、飲食業で働いている方の大半が喫煙者でしたが、今や下手すると1店舗に一人二人とか少数派なことも珍しくありません。

世の流れとしてもそういう流れになっているのに、職場がモクモクしていると…

実際学生バイトはそれで選ぶ人もいるくらいです。

また煙が充満している職場で元気よく声張っていると、かなりのどがやられます。

非喫煙者としては、できれば元気に働くためにも、禁煙のお店のほうがありがたいです。

人材確保の面においては、正直店内『禁煙』、喫煙所があるなどのほうが確実にメリットがあります。


ここまで書いてきて思いました。

『文化』面で考えれば、完全に禁煙のように、制限しすぎてしまうのも寂しいし、

グローバル視点で考えると主要国はほぼ飲食店全面禁煙なので、そういった社会的な流れにも乗っていきたいところです。

言ってしまえば、お互いの思いやりじゃないの?

自分の大切な食事の時間、もっと気軽に楽しく選びましょ!

『受動喫煙防止「厚労省150平方m案へ後退」報道の意図』と、こんな記事も出てきていますので、この期に控える東京オリンピックや世界の流れを考えると…

そういうことで。